2020年の初開催以降、毎年2月初旬にスペイン・バルセロナの Fira de Barcelona Montjuic で開催されている Barcelona Wine Week(BWW)。2026年は世界各国から 1,350社を超えるワイナリー、90以上の原産地呼称(DO) が集結し、来場者数は約2万6千人。スペインワインに特化した展示会として、名実ともに世界最大級の規模を誇るフェアとなりました。当社は、スペイン取引先ワイナリーからの強い推奨もあり、昨年に続き本年も参加いたしました
当然ながら、スペイン全土のワインを一度に比較できる展示会としては他に類を見ない規模感です。著名産地や大手ブランドのみならず、これまで国内ではあまり目にする機会の少なかった産地や品種との出会い がある点も、本フェアの大きな魅力です。
会場構成も非常に象徴的で、
・BWW LANDS(DO・産地別)
・COLLECTIVES(小規模生産者)
・IMPULSE(新進・若手プロジェクト)
といったゾーニングが明確に分かれており、大規模ブランドに偏らず、多様な生産者にきちんと光があたる構成となっていました。
● 古木(Vinas Viejas)への注目
今回の商談で特に多く聞かれたのが、古木への関心です。樹齢50年、80年、さらには100年を超えるブドウ樹から造られるワインは、収量こそ限られるものの、果実の凝縮感、奥行きのある味わい、そして土地の個性を明確に映し出します。プリオラートの古木表示を規定した新ワイン法( Velles Vinyes )や、ルエダの古木ブドウ規定(Gran Vino de Rueda)、またスペインの新たなスタイルを確立したといわれる、シエラ・デ・グレドス の古木ガルナッチャなど、長い時間を生き抜いた樹がもたらす味わいそのものに価値を見出す動きが強まっています。
IIDAWINE 取り扱い例
・グリフォイ デクララ
DOCaプリオラート/マウンテンワインズ、樹齢100年超のカリニェナ
・エル オンブレ バラ(ウバス フェリセス)
DOマドリッド、シエラ・デ・グレドス の100年近いガルナッチャ
・コンセホ
DOシガレス、樹齢110年のテンプラニーリョ
● ガリシアワイン メンシアとゴデーリョの人気
スペイン北西部・ガリシア地方 は、今回の商談でも特に注目度の高いエリアのひとつでした。かつてリオハやリベラ・デル・ドゥエロ のワインが多くを占めたレストランのワインリストもすっかり内容を変え、ソムリエたちはガリシアのワインを勧めてきます。なかでも、赤のメンシア、白のゴデーリョ は、輸入業者・飲食関係者双方から高い関心を集めていました。評価のポイントとして共通して挙げられたのは、フレッシュな酸、過度に重くならない酒質、ミネラル感と透明感のある味わい「軽やかさ × 個性」が求められる今の市場にフィットしていることから高い人気を集めています。グラス売りやペアリングを重視し、“飲み疲れしないワイン”を求める飲食市場のニーズに非常に合致しています。スペインワイン=濃厚・パワフルという従来のイメージから、エレガントでハイクオリティなスペインワイン への評価転換を象徴する存在となっています。
IIDAWINE 取り扱い例
・アス ラサス
DOリアス・バイシャス 、瓶内二次発酵、フリーランジュース100%など多様なアルバリーニョ
・ドミニオ ド ビベイ
DOリベイラ・サクラ、ブランセジャオ、メンシア、ゴデーリョによるエレガントなスタイル
● カナリア諸島の特異なテロワール
もうひとつ、商談の場で強い印象を残したのが カナリア諸島 の存在感です。火山由来の土壌、強い海風、乾燥した気候、そしてフィロキセラの影響を受けていない自根ブドウ。こうした条件が生み出すワインは、スペイン国内だけでなく世界から注目を集めています。スモーキーさと塩味を伴うミネラル感や在来品種ならではの個性、そしてほか産地と明確に差別化できるストーリーがあり、生産者のこだわりを強く感じることができました。
唯一無二のテロワールと多様な土着品種を有するスペインワインの「今」を、BWWからお届けしました。