ワイナリー訪問記 スペイン後編
〜エクストレマドゥーラ・マドリッド・カスティリャ イ レオン・リオハ・バスク〜

@ ビーニャ サンタ マリーナ(エクストレマドゥーラ州 DOリベラ・デル・グアディアーナ)  

A ウバス フェリセス(マドリッド州 DOビノス・デ・マドリッド) 

B コンセホ(カスティーリャ・イ・レオン州 DOシガレス) 

C ネオ(カスティーリャ・イ・レオン州 DOリベラ・デル・ドゥエロ 

D ボデガス カンピーリョ(バスク州 リオハ・アラベサ DOCaリオハ) 

E イカ チャコリーナ(バスク州 DOゲタリアコ チャコリーナ)

Dボデガス カンピーリョ

ネオから車で約2時間、カンピーリョに到着です。
ブドウ畑のあるラグアルディアは相変わらず美しい!中世の街並みも、カンタブリア山脈を背にしたブドウ畑の風景も、スペインのワイン生産地の中でも随一の風光明媚なエリアと言えます。一度は訪れるべき場所の一つとしておすすめします!
ワインツーリズムも盛んで、ワインと芸術の融合Campillo Creativoとしてワイナリー内で常時絵画展を開催。
(訪問時は次回の展示会に向けての準備中でした)
 
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ワイナリーは創業者フリオ・マルティネスが設立以来、現在は3代目。130haの畑を所有しています。現在畑ではテンプラリーニョペルーダ種を15ha栽培。テンプラリーニョ種の亜種ですが、小粒・小房・粗着と、ブドウのクオリティは高いが収量が少ない為、栽培農家にとってメリットがなく引き抜かれていったという歴史があります。(テラ・アルタのガルナッチャペルーダと同様のストーリー)。その後、リオハの名門ワイナリーがシエラ・カンタブリアで先鞭をつけ、その品質の高さで知られるようになったのですが、当初はクレイジー扱いされたそうです。カンピーリョではその品種特性から栽培に力を入れています。
畑はゴールデンソイルと呼ばれる石灰を多く含む砂質粘土質土壌。灌漑設備は万が一の時のために完備されています。
(今年は極端に雨が少ない為、万が一が現実となる可能性あり)
 
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アンダルシア、エクストレマドゥーラなど南の産地とのブドウ生育度合に注目!!

圧巻の熟成セラー

T字型のワイナリー建物全体がセラーになっており、セラーでは約6000樽が熟成中。そのほとんどがフレンチオーク樽です。また整然かつ壮観なボトルセラーでは、バックヴィンテージも含め様々なヴィンテージのワインが熟成されています。まさに圧巻の風景です。
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Eイカ チャコリーナ

ほぼスペイン一周の旅の締めくくりは、バスク州のチャコリの生産者、イカです。
リオハから約2時間のドライブ中、カンタブリア山脈を越えると大きく植生が変わります。まるで日本を想起させる緑豊かな風景はビスケー湾の影響を直接受け、降雨量が多いためです。ここまでの旅では乾いたスペインの風景を見続けてきたので、目にホッと優しい癒しを与えてくれました。グリーン・スペインと呼ばれる、バスク、サンタンデール、アストゥリアス、ガリシアの沿岸部は、干ばつに悩む他のエリアに比べ、スペインでは例外的に雨には困らない地域ですが、黒ブドウの成熟は難しく赤ワイン造りは不向きとも言えます。
 
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畑はワイナリーの周辺に7ha所有。このエリアの年間平均降水量1600mmとDOゲタリアの平均1200mmより多い気候です。降水量が多い為、ベト病(ミルデュー)やうどんこ病対策が最大のチャレンジとの事。畑ではサステイナブル農法を実践、病害予防のトリートメントも環境に配慮した物を使用しているそうです。現在は若木が多く、降水量も十分なため、クオリティを上げるためグリーンハーベストにより8000~9000キロ/haに収量を制限しています。
 
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畝間に雑草を生やして水分の競争を促す 列ごとにナンバリングし作業日程を管理記録
 
イカは2012年設立の新しいボデガだけに栽培、醸造両面において最新技術を用い、環境、衛生面を徹底管理しています。
良いと思ったことや新技術には投資を惜しまず、どんどん積極的に取り入れ、よりよいワインづくりに邁進するというポリシーを感じました。
その一つが特許取得の画期的新醸造システム”オレステオ”。発酵途中に発生するCO2を集積し、10barで加圧冷却後タンクに貯蔵し醸造の様々な工程で使用しています。スペインの白ワイン代表的な産地である、リアスバイシャス、ルエダでは、機械によるバトナージュが一般的ですが、オレステオ のCO2利用による密閉タンク内バトナージュの効果はより嫌気的手法。タンクを開けずに炭酸ガスを吹き込むことでワインがタンク内で流動しバトナージュと同様の効果あります。しかも電力が不要で、オートメーション化により人員も不要というメリットがあります。
徹底した嫌気的醸造により、従来のゲタリアチャコリとは一線を画す、フレッシュ感があり、かつ熟成も可能なワインを生み出します。
 
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『ワインは食ありき』、ワインとフードのマッチングをコンセプトにレストランもワイナリーには併設されています。春から秋にかけては陽光を楽しめるテラス席が人気で、バスクガストロノミー界の有名シェフ、レストランとも交友があり、数々の著名人も訪れる人気のワイナリーです。
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前後半2回にわたりお伝えしたスペイン訪問記、如何でしたでしょうか?
スペイン全土を移動し、それぞれの歴史や伝統を重んじながらも、革新的に新たなワイン造りに取組む生産者の姿が印象的でした。
常に進化し続ける生産者達。そんな生産者達の“今”が詰まったワインを楽しんでみてください。
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飯田