Aアルタビン ビティクルトール |
スマロッカを後にして向かったのは、カタルーニャ州 テラ・アルタのワイナリー、アルタビン。
オーナーのジョアンが笑顔で出迎えてくれ、街やワイナリー、畑を案内してくれました。
アルタビンの位置するバテア村はテラ・アルタで2番目に大きい街であり、文化的としてもワイン造りとしても重要な街だそう。
イベリア時代からイスラム人が居住していた時代まで、長い歴史を有するこの地を表現するため、ラベルのデザインやワイン名もこれらがモチーフになっています。
街を案内してもらう道すがら、住民の人たちみんなから声かけられる人気者のジョアンさん。 |

バテアの街並み |
アルタビンは現在62haの畑を所有しており、栽培しているブドウはこのエリアを代表するガルナッチャ系品種が大半を占めています。
◎ガルナッチャブランカ:近くに自生しているフェンネルやアニスの香りが特徴。テラ・アルタは、ガルナッチャブランカの栽培面積が最も広く、テラ・アルタのアイデンティティとなっています。この品種が温暖化に対応する樹を探すため15種のクローンを試しているとのこと。
◎ガルナッチャペルーダ:元々収量が少なく、色も淡い。酸が高くスパイシーなニュアンスも出てくる。ペルーダとは「毛の生えた」という意味で、その名の通り葉の裏に毛がびっしり生えています。
また、雨が少なく乾燥したこの地では真っ白な、パナルと呼ばれる特徴的な土壌が見かけられます。保水効果があり、非常にフカフカとしており、根が地中深くまで張ってくれる「スポンジ」のような土壌です。 |
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フカフカのパナル土壌 |
毛の生えたガルナッチャペルーダの葉 |
セラーは新しくなっており、こだわりの醸造容器を紹介してもらいました。
アルタビンでは、同じ品種でもそれぞれの個性を際立たせるため、区画ごとに異なる容器で醸造を行っています。
◎コンクリートタンク:テラ・アルタの土壌から造っており、品種の個性をキープしながらまろやかに発酵が可能となるそう。カリニェナなどに使用。
◎アンフォラ:エクストレマドゥーラの土壌とイタリアの土壌を使用した2種類のアンフォラを使用。容器の内と外で酸素の交換が非常に細かな単位で行われるため、まろやかな口当たりのワインとなるそう。 |
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テラアルタの土壌を使用したコンクリートタンク |
オーストリア産 ストッキンジェール樽 |
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アンフォラ:スペイン産(左)イタリア産(右) |
単一品種、オーガニック栽培をコンセプトにしたニュープロジェクトのVINERELLESや、アンフォラを使用した超限定醸造のセレクシオシリーズなど、テラ・アルタ、そしてジョアン自身を表現したいという思いからハイレンジワインにも挑戦中。栽培家、醸造家でもありながらまるでアーティストのようなアルタビン、ジョアンの夢が詰まったワインに終始感動したスタッフ一同でした。 |
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