テロワールの表現に注力 アルザス<ドメーヌ ジンク>
〜オンライン社内勉強会より〜

 

04 ワインテイスティング

V275 ピノブラン テロワール ホルツヴェグ 2019


クラス
ACアルザス
畑・土壌
ホルツヴェグは、グランクリュ・プフェルシグベルグの上に位置する区画。泥灰土石灰質土壌。樹齢50年くらいで、真南向きで日当たりが良く、日照時間の長い温暖な区画になります。
フィリップのコメント
年間1,200本〜1,500本くらいの小さなキュヴェです。ピノブランとして高品質なので、飲む人にとって印象に残るようなワインだと思います。フィネスに溢れ、品種の個性よりも、ホルツヴェグの土壌の特徴が前に出るワインです。

完熟した白果実、アプリコットやドライフラワーのアロマ、石灰(ミネラル)のアロマも。口当たりはミディアムボディで、辛口でありながら、まろやかでたっぷりとしたスタイルなのですが残糖はほとんどありません。

品種の個性より土壌由来のミネラル感が出てきて、それがミネラリーな長い余韻につながります。軽やかなワインですが複雑なワインでもあります。

ピノブランは自然に任せると多産な品種なので、つまらないワインになってしまうこともあるが、このピノブランは偉大なテロワールで、それに合った栽培方法(短めの剪定、耕作、オーガニック)で収量が減るので、これはハイエンドのピノブランになっています。

 
 

V194 ミュスカ テロワール 2015

クラス
ACアルザス
畑・土壌
特級畑プフェルシグベルグ、特級畑ゴルデール、エギスアイム村の1区画。砂岩を含む粘土石灰質土壌。
フィリップのコメント
ミュスカはデリケートな品種で、このアロマを保つのは難しくアルザス全体として生産量の少ない品種です。私が目指すのは、きちんとミュスカのアロマは出ていても、きつくアグレッシブに出ない辛口のミュスカです。穏やかなアロマで、食事に合うようなミュスカが理想です。
 
 

V277 リースリング テロワール ヴァッサーファール 2017

クラス
ACアルザス
畑・土壌
ヴァッサーファールというリューディーです。標高320m。北向き、粘土石灰質土壌。樹齢40年。
フィリップのコメント
柑橘系を連想させながら、石灰やミネラルを感じさせるリースリングです。粘土質のおかげでストラクチャーや厚みが感じられます。余韻に塩味があるのは石灰質の影響です。それは食欲を増すような塩味です。生の魚でも焼いた魚でもすごく美味しいと思います。チーズにも良く合うワインです。
 
 

V195 ピノノワール 2019

クラス
ACアルザス
畑・土壌
ゲベールシュヴィール村とエギスアイム村の畑。標高300m、東向き。赤粘土質土壌。
フィリップのコメント
2019年は成熟と酸のバランスがすごく良い年でした。 100%除梗をして、アルコール発酵。優しいマセラシオンによる抽出がメインで、ピジャージュやルモンタージュは少なくしています。発酵が終わったら、2〜5年の樽に移します。新樽は使わず、樽熟成でワインを柔らかくするのがポイントです。
果実感のきれいなチェリーを思わせるワインができます。厚みとストラクチャーがあり、シルキーなタンニン。16〜17度くらいの温度で楽しんで頂きたいです。親しみやすくてペアリング万能なピノノワールかと思います。

【ゲヴュルツトラミネール比較試飲】

コルマールやエギスアイムを含むアルザス南部は、粘土質土壌に恵まれているのでゲヴュルツトラミネールが多く造られています。ゲヴュルツは粘土質を好み、昔から栽培面積が多い品種です。アロマが最もはっきりしており個性的な品種です。フルーティで甘さもほんのり乗っているような品種で、残糖のあるワインが造られます。

ジンクのワインはすっきり辛口で造られますが、ゲヴュルツトラミネールだけは残糖15〜20gあってもこのセパージュに合う、セパージュの特徴の一つと判断しています。

果実感豊か、アロマティックでほんのり甘い味わいですが、バランスのとれたフレッシュなワインであると思います。


V278 ゲヴュルツトラミネール ポートレート 2018

クラス
ACアルザス
畑・土壌
エギスアイム丘の麓に位置する区画。粘土質シルト土壌。
フィリップのコメント
すぐ楽しめて、軽やかで飲み飽きしないワインです。果実感や厚みがあるという品種の個性が良く表現されていながら、ピュアで重たくならずバランスの良いワインです。(残糖度23.2 g/l)


V2264 ゲヴュルツトラミネール グランクリュ アイシュベルグ 2015

クラス
ACアルザス グランクリュ
畑・土壌
エギスアイム村のグランクリュ・アイシュベルグ。粘土石灰質土壌。
降水量が最も少なく温暖で、干ばつに弱い地域だが、保水性の優れた粘土石灰質の土壌が 水分を適度に補給し、ワインにボリュームとパワーを与える。南東向き。
フィリップのコメント
グランクリュは、より厚みがあってパワーがあります。 特級アイシュベルグは、粘土質の豊かな土壌です。ゲヴュルツに非常に向いた土壌なので、ミネラルの力強さがあるゲヴュルツトラミネールが造られます。
香りは品種のアロマより熟成香が出始めています。味わいはよりリッチでまろやかさが際立つワイン。ミネラルもはっきりとしており後口の余韻は長く続きます。(残糖度2015VT 45.1g/L ・2016VT 18.2 g/l )


V2316 ゲヴュルツトラミネール グランクリュ ゴルデール 2012

クラス
ACアルザス グランクリュ
畑・土壌

ゲベールシュヴィール村のグランクリュ・ゴルデール。砂岩と粘土石灰質土壌。ゴルデールの石灰岩はアルザスの中で唯一海洋性の石灰岩と言われる。
東向きで、日中はアイシュベルグよりも温暖になるため、ワインにはガリーグ(地中海のハーブ)のような香りが感じられる。
1950年に植樹した畑で、トラクターが入れないためこの畑のみ馬で耕作。

フィリップのコメント
ゴルデールも、アイシュベルグと似たような粘土石灰質ですが、砂岩も多い土壌です。こちらはちょっと変わったゲヴュルツが生まれます。植生物が多様性豊かで畑にいるものがワインに影響を与えています。

アロマが豊かで、嗅ぐ度に違うアロマが溢れてくるようなワイン。コンフィ(砂糖漬け)やハーブやドライフラワー、蜂蜜のような熟成のニュアンスも出てきます。口の中に柔らかく感じる残糖は、フレッシュさのおかげで軽やかで飲み飽きしません。アロマティックで味わい豊かでありながらも、軽やかで素晴らしいワインだと思います。すでに10年経ちますが、まだ若々しさがあり、長期熟成に向いたワインです。ゴルデールは唯一、リリースまでにセラーで5年間保管しているワインです。(残糖度26.3 g/l )

アイシュベルグはクラシックなアロマですがパワフルなワイン。ゴルデールは品種よりも粘土石灰質の特徴が強くてゲヴュルツと分からないくらいのミネラルがあります。


S2269 クレマン ダルザス ブリュット NV

クラス: ACクレマン ダルザス
品種
ピノノワール60%・シャルドネ30%・ピノブラン10%
醸造
リザーブワイン20%使用、瓶内熟成24〜36カ月、ドサージュ5g/l
フィリップのコメント
瓶内熟成は36カ月と長いので、非常に高品質のものに仕上がります。近年はドサージュもかなり減らして、5g/Lしか使っていません。アペリティフでも良いですが、上質な味わいなので食事中にも楽しめるクレマンです。


S2688 クレマン ダルザス ブリュット ロゼ NV

クラス
ACクレマン ダルザス
品種
ピノノワール100%
醸造
瓶内熟成約15カ月、ドサージュ4〜5g/l
フィリップのコメント
熟成期間は15カ月ほど。白ほど長くする必要はなく、果実感が疲れないように熟成を短くしています。エレガントでストレートなスタイル。

ピノノワールのフレッシュな赤果実のアロマ、白い果肉の果実の味わいが豊かです。ストラクチャーはしっかりしていて、酸はよりおだやか。まろやかでふくよかな柔らかな口当たりになるので、少し甘く感じるかもしれませんがドサージュは白と同じです。

クレマンは、この10年間はどの市場でもかなり伸びています。10年前と比べて市場は大きく変わり、レストランはもちろん、一般消費者は高品質のクレマンの存在を認識してくれるようになりました。

ジンクでは、特級畑から樽熟したトップキュヴェのクレマンを造っていて、5年後にリリースする予定です。

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飯田