カルメネールはグロ・カベルネとカベルネフランの天然の交配品種であり、元々はボルドーの6つのオリジナル黒ブドウの一つで、18世紀前半にはメドックで広く栽培されていてました。しかし1860年代後半、フィロキセラが猛威を振るいヨーロッパの畑を全滅させ、カルメネールの存在をも消してしまい現在に至ります。
そんなカルメネールですが、100年以上が経った遠く離れたチリで注目を浴びます。元々1840年代後半〜1850年代までチリに輸入されたメルロ種に、知らず知らずのうちにカルメネールが混ざっていたのです。チリの人々が長年メルロと思って栽培・醸造していたメルロが、1994年、実はカルメネールであることが判明しました。メルロと思われていた樹の半分は実はカルメネールでした。
この事実が判明してから、多くの生産者がメルロへの植え替えを求めました。しかし、テラノブレでは、オリジナルのブドウに忠実に、カルメネールという品種にこだわり栽培を続け、チリにおけるカルメネールのパイオニア的存在となりました。
|