ワイナリー紹介・訪問記

CARPINETA FONTALPINO
カルピネータ フォンタルピーノ

ワイナリー

〜ワイナリー紹介〜
ロケーション 歴史 「The CRU」シリーズ

〜訪問記〜
収穫体験 新たなチャレンジ

ロケーション

イタリア中部に位置、西側がティレニア海に面し、400km近い海岸線を有しながら、風光明媚で絵画のような景色が広がるトスカーナ州。
そのトスカーナ州でフィレンツェとシエナの間に広がる美しい丘陵地帯からイタリアを代表する赤ワインのひとつ「キアンティ クラッシコ」が生み出されます。

シエナから5kmほどに位置するカステルヌオーヴォ ベラルデンガにカルピネータ フォンタルピーノは在ります。

このあたりは1260年フィレンツェ軍とシエナ軍が戦ったモンタペルティの戦いで有名なエリアです。


キアンティクラッシコ

カルピネータ フォンタルピーノの歴史

 

1900年代初頭からワイン造りを行ってきた歴史があり、1967年にイタロとシルベリア・クレスティが購入、ワイナリーを創業しました。
カルピネータ フォンタルピーノという名前は、キアンティ・クラッシコエリアにある、カルピネータ(葉裏が銀色に輝く、この地域特有の樹「カルピノ」由来)地区と、フォンタルピーノ(la fonte con il pino di Montaperti 「モンタペルティの松の木のある泉」)地区の二つの場所の名前から名付けられました。

1990年にその子供達であるフィリッポとジョイアの兄妹が経営を引き継ぎ、フィリッポがマーケティングやコマーシャルを担当、ジョイアはイタリア屈指の女性醸造家としてブドウ栽培から醸造までの生産段階の全てを担当するエノログとして、ワイナリーを管理しています。
風景

イタリアに於ける女性醸造家のパイオニア的存在でもあるジョイア クレスティ。
彼女は醸造コンサルタントで、自身もモンタルチーノでワイナリーを所有するカルロ フェリーニ氏と組み、リカゾーリなど著名な生産者のアドバイザーとして活躍する屈指の女性醸造家となっています。

「ワインは、その土地を忠実に表現するもの。だからどれだけの愛情と手間隙をかけたかによって大きく結果が変わってくるブドウの最大の感情表現」と彼女は言います。

所有する畑は自宅やセラーのあるキアンティ コッリセネージの区画と、3箇所のキアンティ クラッシコの区画合わせて30haほどを所有。 他にも70haで小麦やオリーブなどを栽培しており、パスタなども製造しています。
ブドウの房が成るとオレンジフラワーのオイルを散布し病害からまもるなど、 エコフレンドリーな栽培を実践しており、2015年にICEAのビオロジック認証を受けています。(パスタやオリーブオイルも認証取得)。

ジョイア
ジョイア クレスティ
 

「The CRU」シリーズ

カルピネータ フォンタルピーノは、創業50周年を機に2015年VTからポートフォリオを一新。
キアンティ クラッシコの可能性を追求した「The CRU」シリーズをリリース。
リゼルヴァやグラン・セレツィオーネといったアルコール度数や熟成期間でクラスを分けるのではなく、サンジョヴェーゼ100%にこだわり、この地(テロワール)のポテンシャルと独時のスタイルを表現
土壌の個性が際立つ2つの単一区画と、3つの区画のブレンドで造るキアンティ クラッシコとなっています。テロワールのポテンシャルを最大限に活かすというブルゴーニュスタイルの造りとなっています。

キアンティ クラッシコ ドーファナ
< 単一畑>


キアンティ クラッシコ地区内ペトロイオにある標高約300m北西向き6haの区画。

ガレストロと砂を含むリッチな粘土質の土壌から生まれる厚みのあるタンニンと濃厚な味わいが特長。

力強さと威厳ある個性から、エトルリアの王子の名前にちなんで名付けられた。「パワー&ストラクチャー」がキーワード。年産僅か6,000本。
ドーファナ
   

キアンティ クラッシコ モンタペルト
<単一畑>


キアンティ クラッシコ地区内チェッレートにある標高370m南東向き3haの区画。

シルトとガレストロの混ざる痩せた土壌から生まれるキメ細やかでエレガントなタンニン、フレッシュで優しい飲み口が特長。
「エレガンス&フィネス」がキーワード。年産僅か6,000本。

モンタペルト
   

キアンティ クラッシコ フォンタルピーノ


キアンティ クラッシコ地区内サン・ピエーロにある標高330m南東向き10haの区画に上記2つの単一区画のブドウをブレンドして造られるワイナリーを代表する1本。

凝灰岩や鉄分を多く含んだ砂質の土壌。
フォンタルピーノ
上記のキアンティ クラッシコ3種に加え、コッリセネージとボルドーブレンドのド ウ デスを造っています。

キアンティ コッリ セネージ

ワイナリー周辺モンタペルティにある標高330m南東向き 6haの区画。

キアンティ クラッシコ地区からわずか1kmの距離で自宅と事務所、そして醸造所のあるエリア。ガレを多く含む粘土と砂質土壌。豊かなボディとアロマが特徴
コッリセネージ
   

ド ウ デス

コッリセネージ同様ワイナリー周辺のモンタペルティにある6haの区画。

ストラクチャーと豊かなアロマ、フルーツ感と樽の理想的なブレンドにより素晴らしい熟成ポテンシャルを持つ。伝統あるトスカーナとクラシックなフレンチ(ボルドー)スタイルの出会い。
ド ウ デス

2018年9月、カルピネータ フォンタルピーノを訪問してまいりました。
当日は抜ける様な青空と少し強めの風が吹きぬける非常に心地よい天候でした。
訪問時伺った、今年の出来具合と、ジョイアの今後の挑戦についてご紹介します。

収穫体験

自宅兼事務所に到着すると、フィリッポをはじめスタッフに出迎えていただく。
8月末にメルロからスタートした収穫の既に大半は終了したようで、今回は自宅前のサンジョヴェーゼの区画の収穫を体験させていただいた。
収穫風景1 収穫風景2

気になる2018年VTの出来具合ですが、春先に少し雨が多く心配したが、初夏からこの9月にかけて素晴らしい天候が続いたので、ブドウは健全に完熟したとの事。
特に一番神経を使う収穫時期に晴天が続いたことで、皆さんすこぶるご機嫌である。少し日に焼けたブドウなどを丁寧に畑でも選別し、手摘みで収穫していく。10kg程度入るバスケットはあっという間に一杯に。中腰でこの作業を一日中続けるのだから非常に体力がいる作業である。

収穫したブドウは通りを挟んで直ぐの場所にあるセラーに運ばれ、除梗と更なる選別を行う。
収穫風景3
その際に簡易ではあるがその場で糖度を計測。 我々が収穫したサンジョヴェーゼの糖度はなんと22度
驚くほどの甘さと上質な酸味を併せ持つ素晴らしいクオリティである。

2018VTが日本に到着するのはまだ数年先のことですが、今から非常に楽しみなヴィンテージです。

ジョイアの新しい挑戦

ジョイアは新たな醸造にもチャレンジしています。
それが、この小樽で発酵させたサンジョヴェーゼです。
今年からスタートしたこの取組み。まずは3樽からスタートしたとのこと。

どういったワインに仕上がるのか、こちらも今から楽しみです。


『法律や規定は変わっても、その土地の持つ個性は変わることが無い』という信念のもと、常にチャレンジを続けるカルピネータ フォンタルピーノ。
新たな「THE CRU」シリーズを筆頭に更なる進化を遂げていく姿を見守りたいと思います。



その他カルピネータ フォンタルピーノの取り扱いワイン一覧は、コチラをご覧ください。
小樽発酵
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